映画 HUMAN LOST 人間失格 感想!

人間が人間をやるために人間をやめる

人間失格がこんなことに

 ということで2019年太宰治の年を締めくくる3部作のラストは「映画 HUMAN LOST 人間失格」である。治の晩年の作品である人間失格を原案にして描き出すオリジナルでSFな劇場版アニメとなっている。登場人物の名前や要素は人間失格から取り入れられているもののほとんど人間失格とは関係ないオリジナル作品。

 ポリゴンピクチャの亜人チームと冲方さんによるサイコパスなチームが織りなす「あした世界が終わるとしても」である。終盤の展開というか108人の高位者の存在とか世界をつぶして新たな世界それが言うなればこの世界と命を共有するもう一つの世界といえなくもない感じがしてならなかったなぁ。
 敵方は死ねば終わるが、主人公をはじめとした味方は地獄の苦しみを味合わせ続けさしてやるぜ!でおなじみ冲方先生なので「あした世界が終わるとしても」よりも救いのない開放を求め続けるビターテイストエンドになっていたけれども。
 冲方先生はそれこそ展開に希望を持たせても、キャラクターに救いを持たせることはあまりにないので…。

 濃厚なSF設定がこの作品に息づいているがそれこそ基本的なところは説明されるけれどもそれよりも前の準備段階における予備動作が足りないような感じもしてくるところ。説明要素もかなりコンパクトにまとめ上げているので、シリーズとしては映画だけではなくてそれこそTVとか小説シリーズとかで大きなくくりを作って展開させる作品なのかなと思えたところだ。 第一部はそれこそ見せるだけの要素も少なくはないところではあるので。

 だからこそこの作品はこの作品におけるSF要素をどこまで自分自身の中に落とし込むことができるかどうかにかかっているように思えたところではあるのだ。終盤まではそれこそSFを見せることに重点が置かれているところではあるので、キャラクターの関連性や心を読み解きつつSFも取り入れつつしていかないとずっとおとなしいままの作品に感じてしまうところはあると思えたところではあるのだ。

 キャラクターに対するアプローチもそこまで強くはなくメインキャラのみを見せる形になっていると思う。サブに関して言えば本当にアプローチが少ないところではあるのでそこから掘り下げていくということはアニメ的な魅せ幅としてカットされたというところではあるのだろうか?

 愛するものが世界を変えていく、これは愛する者の変化を受け入れるのか受け入れないのかの物語であったように思えるところだ。つまりところ人間失格は治の恋愛遍歴を出したというところもあるだけにメインとして出しているわけではないが愛するものによって自分自身が変化をしそして世界へその変化を広げていったといえるのではないのだろうかと。

 異形のものへと変化した愛するものを救えない苦しみ、愛するものが自らの為に死を選んだのにそのものが世界を壊すそれを殺さなければならない苦しみ。 この作品には常に苦しみが付きまとっていたといえるところではあるのだ。苦しみとどのように接していくのかそれが人間を失格した人間に課せられた人間らしく生きていくために必要なことである。

 原点「人間失格」アニメ「ロストヒューマン」様々な人間社会をも取り巻く問題。SF要素に対する造形と多方面からいろいろなものを求められる作品だった。一遍だけではこの作品の本質は掴むことはできない作品だった。
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