劇場アニメ 「薄暮」 感想!

やがて七色になる空になる

アニメーション映画作品

 ということで「薄暮」をようやく見ることができたので、東北三部作の一つであり順番的にはラストになる作品である。肉体的な行動によるよりも精神的なものを強く描き出しているように思えるところが復興要素として一番強かったように思える。WUGではそれこそ建物的・肉体の復活。物理的な声援によって応援するというところがあるとして、この作品は内面的な力強さと変化を中心としていて、それによって後ろ向きになるのではなくて前向きになる(それが応援につながることを)描き出した作品であると感じられるところ。

 高校生の恋愛物語。物語運びとしてはそれこそ日記を読み返すかのような感じになっていると思えるそれは天の声(ナレーション)も主人公も佐智がになっているからであろう。細かいところも含め手すべては佐智を中心に動いている。それ故に佐智の心情が手に取るようにわかるようになっていると思う。 彼女の心情の細かいところも含めてふと入ってくる感じかな。

 出会いから付き合うまで描かれている作品だがだからこそ彼女の心情の移り変わりこそ彼女の心の喜怒哀楽がそのまま見ているものの喜怒哀楽へとつながるようになっていると思う。 だからこそラストに対してすごく暖かくなることができる作品になっているように感じられるところではある。

 佐智は物語の中で達観しているというか一歩引いた大人的な視点と行動を持っていると思う。ゆえに相手の祐介の大人と子供の間を行ったり来たりしているかのような行動(というべきだろうか?)は佐智との関係性で絶妙なバランスを放っていると思う。大人にもなり切れていないようなそれでいて完全に大人ではないような感じはとてもいい。 よりお互いを移す合わせ鏡になっている感じがしてきたところ。 声を含めてその絶妙なバランスが成り立っていたように感じられるところではある。

 そういえばオレンジ色になった雲(まさしく夕焼け空の雲であり雲そのものがオレンジ色になっているかのような雲)や薄暮を表すためのであり作品そのものを表すための七色の空という表現はすぐに出会える表現ではないから目を引くところ。アニメは空色と雲色をはっきり分けてくる表現が多いと思うし。

 演奏シーンも力の入ったシーンになっていたと思う。作中全体の感情をそのまま演奏で表現しているわけではないと感じるところではあるが響く声になっていたように感じられるところではある。

 短い上映時間の作品ではあるけれども登場人物の表現にすごく長けた作品になっていたように感じられる作品ではあったと思うところだ。もっとじっくり見たいところはあるけれども前向きに明るくなれるそんな作品だった。
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