映画 コーヒーが冷めないうちに 感想!

死しして羊は夢を見る

オムニバス作品

 ということで「映画 コーヒーが冷めないうちに」見に行ってきました。元が戯曲として作られていた作品が小説になりその小説を原作とした作品となっている。「過去に戻れる」不思議な喫茶店を舞台とした作品と言うかそれぞれの戻れない過去とその過去を経て過去と対峙した心がどう変化するのかと言うことを描いた作品となっている。

 海外転勤を契機に離れ離れになってしまった幼馴染、認知症の妻とその介護をする夫、家を飛び出した姉とその妹、そして喫茶店そのものに関わる親子の4つの物語が展開されるオムニバス形式の作品となっていて一つ一つの話自体はそれほど長くなく収まっていると思う。

 それぞれの話は独立性もあるが前半3つの話で展開されたことはそれこそ物語の骨子にあたる部分になっていて、物語の屋台骨がラストの話になっているように思う。4つ目の親子の話があるからこそそのほかの3つの話もあり、3つの話が屋台骨を支えているといった関係性になっているかなと思う。

 なので物語の中心核としては最後の提示される物語なのではあるが、3つの物語も門語りとしてしっかりと完結させている作品ではあると思う。そういったところを考えると実は映画と言う形よりも毎回違う話を展開できるTVシリーズのドラマの方がこの作品が一番向いているところではないのだろうかと思えないところもある。

 過去に戻れる根本的な理由やなぜという要素が解決されるということはない。ルールはあるけれども演出的な制約があるからこそ生まれたルールと言うところはあるかなと思う。だからこそそういった舞台装置の根本的な理由について考えだしてしまうと考えに対する答えは見えてこない作品ではあると思う。 それこそ時系列とか考えると蜘蛛の巣よりも張り巡らされて複雑化してそうだしなぁ。過去から未来含めて絡まりあっているというか。

 上記で書いた通りこの作品は人と人の心の物語であると感じられるところであった。人間に突き動かされていくというか「過去は変えることは出来ないけれども心は変えられる」と言う作中にもある言葉が一番作品にあう言葉にもなっているように感じられるところだ。

 ルールを破ってしまうといった過去に囚われることになる。しかし死してなお幸せな時間に囚われるのであればそれはそれで幸せなことではあるのかもしれない。それこそ本人にとってはと言うことにはなるけれども、視しても時間の概念にとらわれるわけではあるのだからそれも逢いたい人に会ってその時間を永遠に過ごす。そう考えると視してこそ本当の夢を見ることができるとも考えられるかなと…。

 ラストの壮大な家族計画はEDでそこに行きつくまでがちゃんと提示されるのはよかったと思う。ちょっとホラーじみているところもあるが、それはまあ仕方ないところもあるからなぁ。

 人と人とが織りなす心の物語。そのこと琴線に触れて波紋が心に広がるのであればが響くものとなる作品ではあったかなと思うところだ。
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