実写映画 暗黒女子 感想!

清き水の底には暗黒が溜まっている


岡田磨里さんの初実写脚本作品

 ということで「実写映画 暗黒女子」見に行ってきました。公開直前に予想外の展開が起き公開が危ぶまれた作品ではあるけれどもなんとか無事公開。マリーの初めての実写脚本作品であります。今年はこの作品と河原和音先生による漫画作品である「先生!」も脚本として実写作品に参加しているこの暗黒女子は秋吉理香子先生によるミステリー小説が原作となっている。
 原作にないオリジナルのシーンも多数登場するのがこの実写映画版の一つの特徴となっている。特に隠れた本音を出すシーンはこの作品としてのオリジナルな操舵がマリー的に言えばそここそが出さねばならない部分でもあったのだろう。 それとさまざまな意味で東京喰種と繋がる作品でもある。

 物語はミッション系女子高等学校の文学サークル会長の謎の死からスタートする。サークルのメンバーの定期会に夫ピてサークルメンバーがその死に関わっているという噂になったことから各メンバーが小説形式にその謎を提言していくという作品。

 ラストにすべてを集約しているすべてが明かされてこそこの作品の序盤の朗読会が強い意味を持つ作品となっている。言うなれば「イニシエーションラブ」と同系統のラストのネタバレが作品の肝になっている作品であろう。 女子高という一件清廉そうな外見の中に流れ出る欲深き陰謀妬み嫉妬の黒い感情がこの作品をより人間的な恐怖へと誘う作品ではあるのだと思う。

 作品が呼び込んだのかマリーが呼び込んだのかある種見ていくうちに岡田磨里作品を知っている人間ならば自ずとこの作品がマリーの作品だなとマリーだからこそやるんだなという感覚が強く流れ込んでくる作品である。一件の清廉さもその中に蠢く心のどす黒い部分も岡田氏が得意としてきた描写そのものだからだ。プロデューサーは黒執事等で岡田氏を知っていたからこその起用みたいだがこの作品を見るとそれこそお互いに作品と氏が呼び合ったかのような印象を持つところではあった。

 ミステリー作品ではあるけれども実写映画的に言えばミステリー初級編と言ったところだろうか?それこそ冒頭で語られる少女の謎の死・闇鍋とくればそこには何があるのか自ずと分かってしまう。音もかなりリアル寄りに仕込んだような音を出していたし余計とそれであることを実感させられたところだ。

 サークルメンバーにある部員たちの朗読劇は綺麗にそれぞれの矛盾点を出しそれぞれがそれぞれを犯人の最有力であると打ち出している。それ以上にこのサークルの定例会を主催した小百合こそその輪の中に入り込んでいないという時点で怪しさを爆発させてしまっている。
 ミステリー的に言えば犯人を分かりやすく誘導しているように感じられたんだよね。最後の最後のどんでん返しをするための導線ではなくそっくりそのまま見えている爆弾に繋がっている線であったのはもう少し押し隠してほしかったところではあるのだけれども。

 ミステリー作品としてではなくこの作品は人の欲深さをどす黒さを楽しむ作品である。元サークルの主催者たるいつみの自分が輝くためだけに他者の弱みを握りひれ伏させ永遠に他者を自分の脇役へと押し込めようとするどす黒さ、いつみの青春を奪われまいとしていつみの弱点を握った美礼・あかね・ディアナ・園子・志夜の4人全員の浅はかさとぞれぞれの行動の軽さ。
 そしてそこに新たに君臨しようとする小百合という暗黒面。いつみの存在が絶対王者としての君臨だけだとしたら小百合の存在は暗黒面の共有になる。5人全員がそれぞれの秘密を知りそれを隠すことによっていままでの関係性が持続する。裏切ったらそれこそ自分自身も終わる。それを考えると自体は前進したと考えられるわけではあるが…。

 人間の欲望とどこまでも畜生道においていくことのできる浅はかさを描いた作品であると感じられるところだ。新たなる獲物を手にしたことによってそれは永遠にと続いていくのかもしれない。あの閉鎖空間でサブキャラクターが主役になるまで。

 人食・短髪・ヒロインこんな所で東京喰種と繋がりを持つことになろうとはなと。人は人を呼ぶ。作品もまた人を呼ぶのだ。まさに清き清流のそこになる黒木繋がりを見た。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

メテオ

Author:メテオ

検索フォーム
最新記事
カテゴリ
カウンターその1
月別アーカイブ
RSSリンクの表示