映画 君の名は。 感想!

言葉を交わさなくても君が君の名であることを知っている

これぞ新海監督集大成的作品。

 ということで新海誠監督7作品目となる作品「君の名は。」見に行ってきました。3年ぶりとなる新作は約106分の長編作品。長編作品は「星を追う子ども」以来となりますし、本作は新海監督作品として初めて熱烈なプロモーション攻勢が引かれているのが特徴的な作品であると思う。今まで新海監督作品はこじんまりと発表されて公開されてきたわけだけれども本作は東宝が熱烈に押ししていることを感じさせるCM量になっていてこれから先一般層にも名前を浸透させるためのプロモーションになっていたかなと思う。

 本作品はまさに新海監督が今まで作ってきた作品のいいところを総取りして作られた今の新海監督だからこそできる集大成的な作品であると思う。過去作品を知っていると「にやり」と出来るシーンや場面も多くまさにファンと新規層を総取りするかのような作りになっていた。 オマージュや過去作を意識した作りになっている作品は過去にもやっているけれども直接的な繋がりや場所・シーンを出して来たのはこれが初めてかな。 

 新海監督が得意とする恋愛・青春ものとしての作品でもあり挑戦し続けてきたSFでもありまさに今まで培ってきたものがこの作品に詰まっていると言ってもいい作品だったと思う。過去作品の描写もよりその方向性を強める為の描写にもなっていたように感じるところ。この作品にキーとして出てくる彗星は今まで新海監督が作られた作品という部分も少なからずあるんじゃないかなと感じるところではあったり。

 過去作の要素を取り入れながらも新しいことにも挑戦している。今まで監督作品にはOPらしいOPは存在していなかったけれどもこの作品には初めてOPが存在する。そこには錦織敦史さんや谷口純一郎さんがいたり本編には沖浦さんや黄瀬さんが参加していたりカラーやIGと言った製作協力会社が多数新規参加していたりと演出面では初参加の原画陣が多かったように感じるところ。 チーム新海としては丹羽さんがいつも通り美術監督として参加されていたが音楽の天門さんや細田さんは参加されていなかったのはちょっと残念。井上さんが星を追う子供以来キャストとして参加していたりして旧作と新規陣が入り混じったつくりはここにも出ていると思う。

 旧作を感じさせる所として一番驚いたのがやはり「ユキちゃん先生」である。言の葉の庭のヒロインだった人がこんな所で出てくるとは思いもしなかったのと過去作品と直接的な繋がりを持たせることは初めてだったから一番のサプライズだったように感じるところ。クレジットから推察するとあの時は言の葉の庭から少し時間経過した後だろうか?
 約束の場所や秒速でおなじみの駅だったり、御神木のある場所は星を追う子供でのフィニス・テラ・生死の門を感じさせてくれる。ここは秒速っぽいなぁと思うところも多々あり新海監督のテイストが散りばめられている。
 そういえば新海監督なのにネコじゃなくて犬が登場してた。これでもかってぐらいネコだらけだったけれども犬は初めてだ。

 さて恋愛青春劇でありSFものである本作。男女入れ替わりという要素を導入に使いつつ、そこから背中合わせの交流と大切な人を守るための戦いが描かれ最終的には恋愛ものへと収束していく展開を見せている。時間的な制限を感じさせるものもあるのだけれども、世界が始まって大きく広がっていきつつも最終的には一つに収束していく様子をうまくまとめあげていくと思う。SF要素と青春要素が上手い感じでバランスを取っていたと思うしお互いがお互いをよく「結び合って」いたように思うところ。

 新海監督作品としては直接描写していない作品も含めて一番ハッピーエンドになっていたんじゃないかなと思う。これはリベンジ秒速だった言の葉の好評を受けてより直接的なハッピーエンドにしたのだろうと感じる。作品を重ねるごとにこの直接的な幸せ描写は増えていっていると思うのでそれに倣ったものかもしれないけれども。

 入れ替わっているからこその時差、それに伴う隕石の落下、入れ替われるからこそ未来を知れるからこその出来ること。君の名はそれこそ大切な誰かを守れるか?という物語であったように感じるところだ。 もちろん入れ代わり中のお互いの関係性を掘り下げていくことや隕石落下に対する避難措置に対する説得はもっと描写があってもよかったように思うけれども、美しい物語を地で行く新海監督らしい作品であったことは間違いないだろう。

 次の新海監督作品が見られるのは3~4年後ぐらいになると思うけれどもその時も楽しみに待ちたい。
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