映画 ジョバンニの島 感想!

銀河鉄道に乗って

未来に伝える作品

 ということで「ジョバンニの島」を見に行ってきました。日本音楽事業者協会創立50周年記念作品であるこの作品は、北方領土4島の1つである色丹島を舞台にした作品であります。太平洋戦争終結前後北方領土でどのようなことが起きていたのか描いたアニメ作品ですがその北方領土に関する作品を見たのは個人的に初めて。というかその問題を描いた作品自体少ないような…。 

 北方領土で一体どんなことがあったのか現代に伝えるべく作られた作品であるけれどもその為のこの作品のことを知ってもらう行為が個人的には少ないような感じがした。もう少し多くてもよいように思う。図書館とかで貸出していてもおかしくはない作品なだけにその辺りすこし寂しさを思えるところ。

 兄弟の絆・父と息子の絆を軸に戦争に翻弄された兄弟を描いていたけれどもソ連の色丹島占領やシベリア・樺太抑留に関することは描かれるけれども子供視点にしているからかそこまで深くは描いていないように思う。戦争描写も割とあっさりというか極力そういったところを深く描かないようにされていたように思うところ。 これはこの作品の軸である「北方領土であったことを知ってもらう」という意図があるからこそなのではないのだろうかと思う。 だからこそそこまで深く描かなかったのかなと思った。

 序盤のそこそこ暮らしていける生活から徐々に苦しくなってくる生活への描写の変化は秀逸。 米やその他もろもろの生きていくために必要なものを手に入れるのに徐々に苦労していくことになるのはあの時代だからでもあるのでしょう。 その生きていくために必要になってしまったことをしていく上での辰夫と英夫の対立はごくごく自然な者になってしまうのも必然なのかもしれません。

 占領後の中盤は純平の恋が描かれるお話 このあたりもテーマ性にあふれているように感じるところ。それこそここで子供たちは最初はお互いに近づくことをしていなくても最終的には遊ぶようになったりして仲良くなっているんですよね。未来や現在の子供たちに向けたメッセージがココでは一番表されていたように思う。 純平とターニャは仲良くなれたのに理不尽な別れ方をしてしまったのは何とも言えないな…。もしもというifにはなるけれども2人は誤解別れをすることがなかったら又運命は大きく違った展開を変えていたかもしれませんね。

 終盤は純平と寛太が辰夫を探しに行くお話 辰夫が島の防衛隊長をしているからこそ中盤まで家族の話は少ないんですよね。源三じいちゃんとの関わりもそこまで大きく取り上げられている訳ではないですし、だからこそここで家族の絆を大きく描き出したのかなと思うところ。現実的にこういったことが出来るのかは定かではないけれどもどちらかというと家族の絆を一番に出したかったからこそこのシーンを作ったのだと思える。

 アニメ的な演出が少し強すぎるところがあるのと譲治にも書いた通り戦争という暗い部分の描写をそれなりに控えているところが住もう少し違っていれば個人的にはもっとよく感じられたかなと思うところ。

 色丹島での出来事、家族の絆とほんと子供たちに向けたメッセージを強く出した作品だったように思える。 子どもたちにこそ見せたほうがいいと個人的にも思える作品だった。 最初は実写企画としてスタートしたらしいけれどもそれが現実になっていたらそれこそ受ける印象が大きく違っていただろうと思う。
 だからこそ実写的な物語作りとアニメ的な演出や作りが上手くこの作品に作用していたように思える。
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